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インプレッションレポート
インプレッションレポート : 最新ショック・アブソーバ、KONI FSD 装着レポート
投稿者 : hidde 投稿日時: 2006-01-15 22:20 (5726 ヒット)



今年最初のコラムは、年末に装着したKONI FSDのレポートをしたいと思います。 KONI社は1932年からショックアブソーバを開発している超老舗メーカーで、現在ではランボルギーニ、ロータス、ルノー、マセラティ等に純正採用されているほか、F1のBAR HONDAやJaguarに採用されたり等、レーシングフィールドでも活躍しているメーカーです。
このKONI社が独自の特許技術を元に開発した、減衰力自動調整機能を持ち、街乗りでも快適に、スポーティなドライビングではしっかりなど、あらゆる状況に応じて最適化してくれるという夢のような脚回りをローコストで実現したという。
そんなKONI FSDの装着してから約1ヶ月、街乗り、高速あわせて約800km ほど走ったインプレッションをレポートしてみようと思います。

ベンチマーク・ポイント
東名川崎から用賀方面に向かう途中、Nシステムを通過した後あたりに、バンピーな箇所があります。いくつかの凹凸が連続しており、いつもそこでの挙動を自分の中でのベンチマーク・ポイントとしています。
ここには連続する凹凸があり、すべて純正のサスペンションのときは、一般的な上下動がありましたが、特にそれが気になるような挙動ではありませんでした。この挙動との比較をベースに、今までの私のサスペンション遍歴を加えてレポートしたいと思います。

My Suspention Version 1.0 (H&Rスプリング/純正ショック/純正スタビ)
自分のクルマにも多少の色気が欲しくなり、車高を少々下げたくなってH&R社のダウン・スプリングに換装しました。 これをバージョン1.0と呼んでみます。(Special Thanks to shujiさん)
しかし残念ながらVer1.0の挙動は、私の好みからは大きく外れる結果となってしまいました。 ベンチマークポイントを走行すると、ひとつの凹凸をサスペンションの一度の伸縮で吸収しきれないような印象で、ボヨン、ボヨン、という感じとなってしまいました。乗り心地は悪くはないのですが、自分には不安定に感じられるようになってしまいました。
これはH&Rのスプリングが悪いということではなく、純正ショックとの組み合わせによる乗り味が、自分の好みとは異なってしまったということです。

My Suspention Version 2.0(H&Rスプリング/3D Designショック/純正スタビ)


この対策として、ショック・アブソーバを3D Designのものに換装しました。これがVer2.0です。これはStudieのE60の初代デモカーに装着されていたものを、譲り受けたものです。(Special Thanks to Studie)

Ver2.0では1.0で感じられた不安定感はまったくなく、しっかりとした剛性感を感じることができました。硬めの印象のあるショックではありましたが、ベンチマークポイントでも凹凸によって突き上げられることもなく、安定してスムーズに走行することができました。このバージョンアップによって、自分のクルマをドライブする楽しみがとても大きくなりました。

My Suspention Version 3.0 (H&Rスプリング/3D Designショック/ARCスタビ)

Ver3.0では、オートリファイン(ARC)社のスタビライザーを導入しました。ARC社は国内メーカーで、そのスタビライザーは軽量の中空パイプであることを特徴としています。雑誌やWebなどから、乗り心地を損なうことなく、ロールの抑制、ステアリングフィールの向上、挙動の安定が得られるなど、いいことずくめの前評判を聞いていました。これは装着直後から評判どおりの効果を感じることができました。
私のインプレッションをきっかけにARCや他社のスタビに換装したほとんどのメンバーが同じ印象を語っているので、これは間違いないといえるのではないでしょうか。
Ver3.0では、ベンチマークポイントの走行ではあまり変化は感じられませんでした。直線コースで両輪に同じような凹凸があるこのポイントでは、スタビの特性としてその効果は発揮されないようです。しかしながらコーナリングは劇的に変化がありました。
My Suspention Version 3.1 (H&Rスプリング/純正ショック/ARCスタビ)
メンテナンスのために、ほんの一週間ほどですが、ショックを純正に戻していた時期があります。後のVer4.0と比較するためにこれをVer3.1とします。このバージョンでは、純正ショックの柔らかさを痛感させられました。乗り心地、特に同乗者にとってのそれはとても良いものだったと思います。
でも強化サスを知ってしまったドライバーにとしてはやはり不安定さを感じてしまいます。 ドライバーに楽しいセッティングと同乗者に心地よいセッティングは異なるものだと思いますが、その折衷案が純正サスペンションの設定なのだと思いました。それを変化させるのがチューニングで、それを皆さんがそれぞれ楽しんでいるということが、Ver3.1を体験して良くわかりました。

My Suspention Version 4.0 (H&Rスプリング/KONI FSDショック/ARCスタビ)

とても気に入っていたVer3.0ですが、SACHS Performance Kit等と比べるとやや硬く感じられ、またデモカーのお下がりということもあり、メンテナンス時期にも来ていたので、いっそのこと違うサスペンションを、と考え始めたところ、Studieにて「新しいちょっと面白いショックがあるよ」と紹介されたので、それを装着することになりました。それがKONI FSDです。

KONI FSDは、KONI社が持つ特許技術により、減衰力を自動調整する機能を持つというものです。減衰力を自動調整をするサスペンションと聞くと、BMWのダイナミックドライブのような電子制御式を連想しますが、このKONI FSDは電子デバイスを使用することなく、独自の特許技術によって機械式でそれを実現しているそうです。 状況に応じて最適な減衰力に自動調整してくれるというこのFSD、どのようなフィーリングを体験させてくれるのでしょうか。

装着当初は、「あー、柔らかいなぁ」と感じましたが、少し走ると、違う印象を感じるようになってきました。 純正ショックを使用したVer3.1のようにソフトに感じるのですが、安定感がまるで違うのです。またフワフワ感もなく、きちんと地に足が着いているのがハッキリ感じられました。
いつものベンチマークポイントでも、フワつきも、バタつきも、突き上げもなく、凹凸をスムーズに通過してくれました。
またコーナーを曲がるとき、ほとんどロールしないのです。意識的に急ハンドル的に操作してみても、ほぼ水平な状態をキープしたまま曲がってくれました。ARCスタビの効果もあるとは思いますが、それにしてもソフトさと剛性感の相反する印象が同時に感じられました。 ボキャブラリに乏しい私としては、表現にとても困ってしまいます。

コンフォート系とスポーツ系サスの両方のキャラクターを併せ持つ、とても不思議なショック・アブソーバですね。私はこの感覚を気に入りました。
高速道と峠道での印象
KONI FSDに換装後、街中を走行中、家内に印象を聞いてみたところ、「よくわからない」と言っていました。しかしその後、高速道を200kmほどの距離を走行中、ふと家内は「やっぱり乗り心地よくなったね」と言ってきました。 運転中の私も同じ印象を持っていました。

高速道は、基本的にほぼストレートで、コーナーはありません。長距離を移動するには硬いサスですと不快に感じる場合もありますが、ソフトさと安定感の両方があるFSDではとても快適で、疲れることもありませんでした。

次は峠道を走ったときの印象です。純正サスのようにソフトな印象のあるVer4.0がどのような挙動をみせるのか、とても興味がありました。ソフトな脚を持つ車でコーナーを曲がるとき、直感的にロールするだろうな、という感覚が沸いてくると思うのですが、きちんとロールが抑えられています。この直感と実際のギャップが、不思議な印象の元になっているのかもしれません。

ラインをイメージしながらそれをトレースするようにハンドルを切ってみると、まるで3D Designのショックの時のように、思ったとおりに走ってくれます。姿勢を崩さず、想像よりもきちん曲がってくれるので、ついハンドルを切りすぎになってオーバーステアのようになってしまいましたが、それはしばらくすると慣れてきました。

不思議、不思議、不思議。
この新しいショック・アブソーバ、KONI FSDの印象を一言で言うと、「不思議」という言葉しか思い当たりません。 色々な場面で色々な表情をみせてくれるのは、おそらく減衰力自動調整機能がきちんと働き、そういう印象を感じさせてくれているのだろうと思います。 KONI FSDは、ハードなサスペンションに慣れている方や、スポーツドライビングを主とする方には物足りないものかもしれません。

私のように、ほぼ常時小さな子供が同乗し、クルマの用途のほとんどがファミリーユースでありながら、たまには元気に走りたい、という方には絶好のものかもしれません。ドライバーの楽しみと同乗者の快適性を、高度な次元で実現できているような気がしています。
日常の走行の中に、駆け抜ける歓びを見出そうとしている私にとって、KONI FSDを核に据えたMy Suspention Ver.40は今までの中でベストなチューニングとなりました。


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